統合失調症

統合失調症の方には、実際には聞こえていないことが聞こえる(幻聴)、「狙われている、監視されている、嫌がらせをされている」等と確信する(被害妄想)、やる気や判断力が低下する、ひきこもる(自閉)、喜怒哀楽の感情表現が乏しくなる(感情鈍麻)、等の症状がみられます。
統合失調症は約100人に1人の割合でみられる頻度の高い病気で、主に思春期から青年期に発症し、できるだけ早期に適切な治療を受けて頂くことが大切です。

基本的にはお薬による治療が必要となりますが、当初は病気であるという認識が乏しく、薬をやめてしまう方も多いです。
治療を中断し、症状が再発すると、以前より症状が悪化する傾向にあります。
そのため、まずは病気の理解を深めるための説明をしっかりとさせて頂く(疾病教育)ことが大切です。
飲み薬以外にも、貼り薬や、月に1回の注射など治療の選択肢が広がっているため、メリットとデメリットを理解して頂いた上で、ご本人様の意向を確認し、治療方針を決定していきます。

また、睡眠周期を安定させ規則正しい生活を行うことや、対人交流や集団参加を目的としたデイケア(連携医療機関に紹介させて頂きます)、就労の準備段階としての就労継続支援(作業所)なども回復に役立ちます。

身体症状症(身体表現性障害)

内科などで検査を受けても異常が認められない方に、頭痛、耳鳴り、しびれ、喉の違和感、慢性的な痛み、全身のだるさなどの症状が続きます。
患者様によっては、体に力が入らなくなり、全身がけいれんすることもあります。
症状は体のさまざまな場所に出現し、しばしば変化します。そうした症状のために仕事、学校や家庭などにおける日常生活に支障が出るようになります。
患者様の中には、身体の病気を疑い、医療機関を転々として、心療内科や精神科受診に至るまでかなりの時間がかかってしまう方もいらっしゃいます。
なぜそのような症状が出現しているのかをご自身で理解、納得することが必要であり、必要に応じてお薬を併用することもあります。